vol.12 農地に水を送り続けた 「久地の円筒分水」
2012/10/01早いものでミスモアネックスで連載を始めたのが昨年の11月号。今回でちょうど12回目! 1周年を迎えました。ありがとうございます!第1回目は「あさお区民まつり」のネタだったんですよね。そこからスタートして川崎市内の話題をいろいろお届けしてまいりましたが、とにもかくにも連載終了にならなくて良かった(笑)。これからも続けて、「目指せ!単行本化!!」って、夢が膨らみすぎですか!?いやいやそれぐらいの意気込みで、川崎の話題をお届けしていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願い致します。
さて、記念すべき12回目は、川崎の数あるスポット中でもBest5に入る場所!高津区にある「二ヶ領用水久地円筒分水」をご紹介。皆さんは円筒分水ってご存じですか?簡単に説明すると、田畑へ送る水を正確に分配する装置が円筒分水。
写真は高津区、府中街道から少し入った所にある久地円筒分水。平賀栄治さんが設計し手掛けたもので、1941(昭和16)年に完成しました。多摩川から取水した二ヶ領用水を、平瀬川の下に造ったトンネルに流し、中央の円筒形の噴出口からサイフォンの原理で噴き上げ、正確で公平な分水比で四方向へ流しだしています。この円筒分水は送られてくる水の量が変わっても分水比が変わらないようになっているんだとか。これによって昔は農業用水の分水量を巡って渇水期に多発していた水争いが一気に解決したそうです。
そんな久地の円筒分水、装置も魅力的ですが、何よりもそのキレイな円筒形に凄くアートを感じます。なんかUFOのようにも見えるし、そこからあふれ出る水が、円筒分水を覆う薄い水の膜のようになっていて、とてもアーティスティック。円筒分水の周辺では春は桜が楽しめ、夏は涼しさを感じ、秋には紅葉が楽しめます。ちなみに1998(平成10)年には国登録有形文化財にも指定されたんですよ。連載1周年の記念にピッタリのアートな歴史的建造物。この円筒分水のように本連載も長く続けたいものです。
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