世界一周の船旅
非日常世界が繰り広げられる世界一周クルーズの様子をお届け致します。居ながらにして世界一周の船旅をお楽しみ下さい。
第1回 はるか彼方の船上から ~プロローグ~
ある日、ミスモ編集部に、はるか彼方の船上からこんなEメールが届きました。 編集部の皆さま ご無沙汰しています。 お元気にお過ごしでしょうか。 小生1月24日に寒風の横浜港を出発、5月4日の帰港まで、クルーザー「飛鳥」に乗船して、100日間の世界一周航海に出ております。 今回の「飛鳥」の世界一周は、主として南半球で、まだ行った事の無い所や自然が対象の見所が多く、窮屈な飛行機の長時間に耐え切
第2回 飽きさせない船の生活
24日、寒風の横浜港を出航後、大した揺れも無く、順調な航海が続いています。昨日マニラ、今日は、フィリピンのリゾート、エルニドという、多島海の小島。気温30度以上の真夏で、皮膚が真っ赤に焼けてしまいました。2月1日にシンガポールに入港します。 飛鳥、この「ぢぢばば混載乗合船」が、海と空しか見えない航海の日々、約400名の乗客を、いかに飽きさせないで過ごさせるかに一生懸命神経を使って、 全く
第3回 喜望峰はアフリカ大陸の最南端か?
「ぢぢばば混載乗合船」「寮付きカルチャースクール」の飛鳥は赤道を越え、日本との時差が7時間になりました。 その後、インド洋を西進し、モルジブ、セイシェル、モンバサに寄港し、今、アフリカ大陸とマダカスカル島の間、モザンビーク海峡を南進中.次は南アフリカのダーバンに寄港します。■赤道無風帯‥‥海面が全く鏡のごとく平滑になり、雲がくっきりと映り、船が進むにつれて起す大きなうねりのみとなります.帆船時代
第4回 イグアス大滝はやはり世界一
今、大西洋をブラジルの東岸に沿って北上中、4日後にアマゾン河口のベレンに着く予定で、その後アマゾン河を遡ります。 100日間の日程の「まだ」「もう」半分となりました。日本との時差12時間、NHKの「おはよう日本」を前日の夜7時に見ています。 3月5日、9日間の大西洋横断を終えて、ブエノスアイレス着。ケープタウン出航後2日程少し揺れて、横浜以来初めて船酔いの人が沢山出たようですが、その揺れもその程
第6回 気が遠くなるスケールのアマゾン河
リオデジャネイロを出て大西洋を北上、ブラジルの古都サルバドールに寄港後、さらに北上して赤道付近からアマゾンの領域に入りました。 河口の都市ベレンに到着する2日も前から(約1000km)海水の色が紺色から緑色に変わり始め、500kmぐらいからは茶色になり、河の押し出す泥の量のすごさを実感しました。アマゾンの全長は最近の新しい水源の発見で、6868km、ナイル川を抜き世界一位だそうです。日本最長の信濃
第5回 100日間の据え膳
世の中の奥様方にとって、毎日の大きな悩みは、「今晩のおかずは何にしようかしら」ではないでしょうか。それがなんと!100日間も開放されるのです。つまり毎日、毎食が「据え膳」なのです。しかも「シェフおまかせのフレンチディナーフルコース」や「日替わり和定食コース」が、レストランの椅子に座れば、 目の前に登場するのです。卓上には、豪華な印刷のメニューが用意されています。その例をあげてみましょう。 
第7回 初体験の「寒流」はやはり冷たかった
飛鳥はパナマ運河を通過、いよいよ太平洋に入り、南太平洋の島々を巡り始め、日程も20日を残すのみとなりました。順調な航海が続いています。パナマ以後、南米西岸には、各種のオプショナルツアーが用意されており、大きく分けて、インカ文明の遺跡系と自然・動物観察系です。我々はマチュピチュやクスコはあきらめて、ガラパゴス諸島とイースター島のコースを選択しました。船が、パナマ→カイヤオ(リマ)→イースター島と航行
第8回 生きた化石たちはこうして守られている
■ガラパゴス‥‥エクアドルに属し、南米大陸から約1000km、約300の島々があります。その大部分が国立公園で、かつ世界自然遺産指定第1号。チャールス・ダーウィンが1835年に来島して、ここでの研究を基に「種の起源」を発表し、「進化論」の聖地として有名になりました。前述のフンボルト海流の為、赤道直下の強い日差しながら、年平均気温24℃、多種類の生物が棲み、その殆どがこの島の固有種で、厳重に保護され
第9回 心に焼きついたモーレア島の日没
100日間の航海も残り1週間を切り、いよいよ帰国間近となりました。日付変更線を通過、6度目の赤道通過を経て、明後日グアム寄港、5月4日横浜に戻る予定です。日本との時差も1時間となりました。月並みな言い方ですが、過ぎてみると長かった100日とも、あっという間だったとも言えるような気もしています。それにしても、ここまでは本当に「揺れ」の少ない航海でした。船長が毎朝、8時50分から10分ほど、本日の航路
最終回スペシャル クルーズの服装と費用
「大海原からのEメ−ル」は、前回で、最終寄港地グアムを前にして一応終わったのですが、それは、飛鳥船内のEメールコーナーが4月末で閉鎖されたからです。今回は、航海最後の5日ほどについてのご報告と、この紀行文の連載中に読者の方々から寄せられたご質問で、まだお答えしていなかった事を補足させて頂きます。 ■グアム‥‥日本から一番近い常夏のリゾートですから、既に旅行された方も多いと思います。私も以前、ビーチ