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ふるさとの銘菓

    第56回 松島こうれん(宮城県宮城郡)

    2019/01/01
    紅蓮屋 
    ご注文・問い合わせ 
    TEL022-354-2605 FAX 022-354-2696
    宮城県宮城郡松島町松島字町内82 
    営業時間/8時30分~18時 
    定休日/火曜(祝日の場合は水曜)
    松島こうれん 上白糖入り20枚(2枚入り10袋) 1,250円+税

     鎌倉時代後期に生まれ、23代、約七百年に渡って一子相伝で受け継がれてきた米菓子。松島の紅蓮尼が、参拝客が供えた米を粉にして焼き、村人に施したのが始まりとされる。
     厚みは1㎜ほど。口に入れるとパリッとしながらも、すっと溶けてしまう繊細さが特徴だ。ふわりと漂う米の香りとほのかな甘みがどこか懐かしい。
     宮城産ササニシキを餅状にして薄く伸ばし、乾燥させた後、1カ月熟成。米の水分量などに応じて調整する生地作りが一子相伝なのだという。この生地を1枚ずつ火箸に挟んで、炎にさっとあぶる。味はベーシックな上白糖のほかに和三盆、糖分制限の人にも安心な還元麦芽糖、沖縄産黒糖、塩釜の藻塩など5種類。化学添加物は、なし。普段使いから贈り物、お茶席まで用途は幅広い。そのまま楽しむほかに、サラダのトッピングやスープのクルトンなどにもおすすめ。火災や震災など幾多の困難を乗り越えてきた「こうれん」。伝統の味を愛する人々の思いと老舗の矜持が名物を支えている。