先の予測が難しいこれからの時代を生きていく今の子どもたちに、私立中高一貫校ではどんな教育が行われているのかを取材。共学化の1期生が2024年4月に完成年度を迎えた桐蔭学園中等教育学校。その一貫校ならではの取り組みをコラム連載で紹介する。
5・6年校舎に生徒がデザインする「ラーニングコモンズ」が完成
2019年4月に男女共学化した桐蔭学園中等教育学校。共学化の「1期生」がこの4月に6年生(高3生)になり、「完成年度」を迎えた。1年生から4年生はF棟校舎で、5年生・6年生はE棟校舎で学校生活を送っている。
この6月、E棟校舎に「ラーニングコモンズ」が誕生した。これは、男女共学化以降、桐蔭学園中等教育学校で一貫して行われている「生徒主体の学校づくり」の産物である。「生徒主体の学校づくり」について、玉田裕之校長は次のように話す。
「男女共学化してから、生徒会をはじめとする委員会活動や行事が大変活発になりました。今の6年生が入学した時、私は生徒たちに『皆さんの手で新しい学校をつくっていってほしい』と呼びかけました。その後、運動会の運営、新しい制服の提案など、生徒が主体となって学校づくりをしてきました。今回、中等6年の森泉さんが中心となって素敵な空間を作ってくれました。若い感性が存分に発揮された、デザイン性の高いスペースで、生徒たちのお気に入りの空間になっています」
デザインを担当した森泉さんには、「ラーニングコモンズ」が出来上がった経緯を伺ってみた。
「桐蔭学園には学年ごとに集まれる少し広いエリアがいくつかあるのですが、E棟は3階までの吹き抜けで特に広いのにも関わらず、何もない状態でした。そこで、私は生徒会の活動の一つとして、この空間のリニューアルを提案しました。最初にイメージ図を作って『新しいアイデアが生まれるような空間』というコンセプトを作り、その後家具の大きさや形、色などについて何回にも渡って話し合いました。
この話が出てから約半年が経ち、今年6月に家具が届いたときは感動しました。台形の机は組み合わせによって机の形が変わり、使う場面に合わせて動かすことができます。また、ホワイトボードもたくさんあるので、友達と話し合いながら作業するのにぴったりです。
この場所がこれからの後輩たちにとっての家や教室に続くサードプレイスになることを願っています。桐蔭学園に入学する方は、ぜひ一度見に来てほしいです」
玉田校長は「『生徒主体の学校づくり』はこれからも続く」と話す。
「これから桐蔭に入学してくる皆さんにも、引き続き学校づくりに参加してほしいと願っています。自分が所属している環境に主体的に関わっていく力は、これからの時代を生きていく若者に必要とされています。桐蔭学園では『自分ごと』に積極的に関わる生徒の入学を心待ちにしています」
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取材協力:桐蔭学園中等教育学校
横浜市青葉区鉄町1614
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